英国の場合
2000年に初めて英国に出張しました。私が企画して同行したのは気心知れた日本人三人で、1人は米国在住(Toroi)の貿易商?もう1人は横浜在住のビジネスの仲間で彼らとは米国出張時もよく一緒した仲です。訪問先はGloucesterにある日系のモデル会社と今後 新規に仕入先となるDerbyの現地企業です。二社とも住所を地図で確かめるとLondon市内から250k以内の三角形の位置にありレンタカーをHeathlow空港で借りました。車種は確かフォードの4人乗りマニュアル車でした。
着いた日はLondon市内で何か行事?があったらしく道路が混雑してて、予約した中心部のホテルに行けず急遽通りかかったホテルと交渉し其処に泊まりました。
翌日からレンタカーを使って移動です。英国の道路は日本と同じ左車線で、右ハンドルの車です。右ハンドルですがワイパーと方向指示器が日本と逆で慣れるのに苦労しました。一般道路(B1とか)の制限速度は30マイル(48k/h)、指定が無い国道(A1とか)は60マイル(96k/h)、高速道路(M1とか)は70マイル(112k/h)です。
日本と違うのは交差点が「ラウンドアバウト」になっていることです。四角の交差点ではなく道路が丸くロータリー式になっていて、信号のある交差点は少ないです。大きな「ラウンドアバウト」には信号がある場合もありますが大体はないから右折・左折・直進は車線で決めます。又 道の太さに関係なく、常に右側から来る車が優先です。今から入る車より、すでに中にいる車が更に車線の内側が優先します。「ラウンドアバウト」に入るときは一旦停止ではなく徐行して入ります。一般道路では車線がない場合があり、ラウンドに入ると方向感覚がなくなり標識を間違えて、何度かロータリーを回ったり違う方向に行き Uターンしたりしました。
そして気付くのは郊外には山々が見えず、高低差はあるのですが丘ばかりで全くの牧草地ーーー。長閑な平坦な丘が続いているのです。あの大英帝国は元々は農業国なんですーーー!
イギリス(英国、United Kingdom)とは、ScotlandとWalesに、Northern Island、England(北部・中部・南部)に大別できる。England中部地区(Liverpool、Manchester etc)には英国産業を支える工業都市が多く、これらを除くと牧畜を中心とする農業国ーー。
いくつかの街を抜けて約2時間でGloucester(England中部)のモデル会社に着き、此処は表敬訪問なんで簡単に済ませ、約170k北東の今回のメインのDerby(England中部)に向かいました。途中に馬鹿でかい建物(原発?)を眺め田園地帯を交代で運転しました。
目的のD社は、City of Derby(人口約22万、産業革命の発祥地で自動車・織機・磁器等の産業)の郊外約10kのHattonの小さな街にある数人の個人企業でした。ブロンズ髪のアングロサクソンむき出し?の50才代の社長とは、最近移ったという住居兼事務所で会った。この建物は数百年の年代物木造建築らしく自慢げにペンキを厚塗りした窓枠が閉まらない理由を説明してくれた。その日は金曜日で週末三日間しか開けないカジノ付きレストランで食事、その後田舎のカジノを体験した。この街には娯楽はこれしか無いようで周辺から紳士淑女?が正装でこの夜を楽しんでいたのはEnglandらしさかーーー?
驚かされたのは翌日の朝 ホテルのレストランだ。何組かの年寄り夫婦がスーツ姿でBreak FastとCoffeeを楽しんでいるのだ。泊まり客ではなく近くの農家?から毎週土曜日に来ているそうだ。これもEnglandの一面ーーー。
3人で交代しながらの運転で走行距離約800kで事故なく、無事にロンドン市内のホテルに戻り、二日間は徒歩で自由気ままに市内観光した後日本に帰りました。
Derby City,HattonのD社長は大のゴルフ好きで、次回来た時はスコットランドでのラウンドを約束をしたが、其の後 英国へ行く機会はなかった。大変 残念です。
色々な新しい世界を知った英国出張でした。
(終わり)