皆さん 知ってますか!掘り立ての「サツマイモ」は、どんな品種でも美味しくないです。あの有名ブランドの「紅はるか」「紅あずま」「鳴門金時」、更に「安納芋」さえもそれ程 甘さが感じられないのです。
「さつまいも」のようにデンプン質の多い作物は収穫してから2~3週間置いてからの方が甘みが強くなります。これを「追熟(ついじゅく)」といいます。
デンプンが糖分に変わることで、甘みが増すのです。同じイモの仲間でも、じゃがいもや里芋は収穫したてで美味しく食べられます。
1.貯蔵による食味の変化
図1.サツマイモ食味マップ(ベニアズマ及びべにはるか)
注)マーカー内の数字は分析月を示す。分析月と貯蔵期間の関係は以下の通り。10月:貯蔵期間1週間、11月:1か月、12月:2か月、2月:4か月、4月:6か月、6月:8か月
出展:千葉県農林水産技術会議「新品種活用による産地育成を目指したサツマイモの高品質生産技術・販売促進支援の手引き」
サツマイモは貯蔵することで、デンプンがショ糖などに変化します。このことにより甘味が増し、食感もホクホクからしっとり、しっとりからねっとりへと変化します。品種や貯蔵時期によってサツマイモの食味は大きく変わります。
2.貯蔵のポイント
サツマイモの貯蔵で重要なのは、温度と湿度を一定に保つことです。以下の点に気をつけて貯蔵をしましょう。
- 温度:13℃~16℃、湿度:90%~95%
- 貯蔵庫内に温度計と湿度計を複数か所設置し、こまめに温湿度を確認・調整する。
- また、貯蔵に適したサツマイモの条件は以下の通りです。
- 霜が降りる前に収穫したもの
- 植付けから収穫までの日数がおおむね120日~150日(5か月)以内のもの(デンプンがある程度蓄積され、なおかつ老化していないもの)
- 病害虫の被害や作業による傷がないもの (by Wikimedia;千葉県)
サツマイモ安納芋 熟成(追熟)
「サツマイモ(安納芋)」を熟成(追熟)させるとめちゃくちゃ甘くおいしくなる それ以来、収獲してすぐのサツマイモを食べることは無くなりました。最低2週間~1ヶ月は熟成(追熟)させるのですがやはり安納芋の場合、例の蜜芋状態にするには適温での1~2ヶ月の熟成(追熟)が必要と考えています。
「結 論」
- さつまいもは収穫後熟成が必要。熟成をしないと甘くならない。
- 長期に貯蔵するためには、収穫直後のキュアリングが重要。「キュアリング」とは、いもの傷口や表皮の下にコルク層をつくり、傷を治して病菌の侵入を防ぎ、長く貯蔵する方法で、コルク層の形成により病害抵抗性が増し、地下穴式貯蔵に比較して腐敗が少なく、商品性が向上する。掘取り直後の新鮮なものが呼吸熱や水分の発散が大きく、温度、湿度を保持しやすくコルク層の形成が早い。
- 貯蔵中の温度湿度にも注意が必要。貯蔵適温13℃〜15℃、湿度80〜90%
- 新聞紙で一個ずつ包み段ボールで常温保管(2週間〜1ヶ月)、寒ければ萎び、暑ければ腐る。
- なので、冷蔵庫に保管するのはNG。 (by Wikipedia )