新型コロナウイルスによる「COVIG 19 」のウイルス検査としての「PCR検査」とは、 微量の検体を高感度で検出する手法で、Polymerase Chain Reaction(ポリメラーゼ連鎖反応)の頭文字をとってPCRと呼ばれています。 クラミジアやウイルスといった顕微鏡では見ることのできない病原体の有無を調べる検査です。
「ウイルス」はそのままでは目で見ることはできません。しかし人工的に、増やしたい部分だけを増やすことができるようになり、特別な装置を使えば目で検出することが可能になりました。ウイルス等の遺伝子増幅技術の代表的なものがPCR法です。
約15分でPCR検査ができる検査機器。右側中央部に検体を入れて検査する
新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、「発熱が続いたので検査したところ、インフルエンザなど他の病気ではないとされ、症状からすると新型コロナの感染が疑われる患者が、保健所で新型コロナウイルスのPCR検査を拒否された」事例(毎日新聞デジタル2月26日)が報道され、SNS上で拡散しています。
この問題を含め、新型コロナウイルスに対するPCR検査について政府は当初、検査数が2月26日現在で累計1846件、1日100件程度と発表していましたが(厚生労働省HP)、実は都道府県の検査数を把握しておらず、最終的には2月18~24日間の7日間で計約6300件、1日平均約900件、行われていたと加藤勝信厚労大臣が答弁するという混乱を見せました。
一方、これもSNS上で、特に医療関係者から、PCR検査は新型コロナウイルスに対する検査としては有効でなく、「PCR検査の対象を拡大すべきではない」との意見が広がっています。(Google;2/27論座 )
「新型コロナウイルスに対するPCRの判定は絶対じゃ無い!」
久住英二・ナビタスクリニック 内科医:
まずこの検査をして診断をつける目的が何かってことなのです。残念ながら今、新型コロナウイルスの特異的な治療薬、いわゆるインフルエンザに対するタミフルのような特効薬はないのです。ですから、診断しても診断しなくても、治療の方法というのは変わらないのです。基本的には治るのを待つしかない。その間、点滴をしたり、呼吸器を使ったりということなのです。
一方で、今後は治療薬が見つかってくると診断するメリットが出てくると思います。そして今、この検査、いわゆるPCRの検査っていうのは、100人の患者さんがいたらそのうち何人(の感染者)を見つけられるかという点では、50%ぐらいしかないんですね。ですから、検査して反応が出なかった時は、「違います」ということにはならない。幸いにも、この検査は特異度といって、「この反応が出たけれども、実は病気じゃなかった」という確率は低いんです。(FNN PRIME )
左写真は(mbs.jp)、右写真は(kenq.net )
検査の精度はどれぐらい?
感染対策のプロである聖路加国際病院、QIセンター感染管理室マネジャーの坂本史衣さんに一から教えていただきました。
検査の有用性を評価する指標に、「感度」「特異度」「的中率」があります。
「感度」とは、その検査が、陽性の人を正しく陽性と判定できる確率です。新型コロナウイルスによる感染症 (COVID-19)を引き起こすウイルスである「SARS-CoV-2」のPCR検査の感度は、30~50%や70%だという報告がありますが、いずれにしても100%ではありません。「感度」は様々な条件にも左右されます。例えば、新型コロナウイルス は、感染者のウイルス量がインフルエンザの100分の1~1000分の1と言われており、そもそも検出されにくいと考えられています。また、のどから採取した検体より、鼻から採取した検体の方がウイルス量が多く、検出率が高くなることが考えられているのですが、この方法が必ずしも用いられるとは限りません。というのは、鼻の穴に綿棒をいれると、くしゃみなどで飛沫にさらされるリスクが高いのでためらう医療者もいるのです。国内ではのどをぬぐった液が使われることが多いと言われており、鼻に比べて感度が下がることが考えられます。
「特異度」とは陰性の人を正しく陰性と判定する確率で、検査は感度、特異度はトレードオフの関係にあります。
「陽性的中率」というのは検査が仮に陽性だった場合に、どのくらいその結果が正しいか(=本当にCOVID-19にかかっているのか)を示す確率です。(BUZZ Feed NEWS )
左写真は( news yahoo co.jp )、右写真は( gohongi-clinic.com )
遺伝子から調べるPCR検査だが、韓国では4万件以上実施されているが、日本は報告されているだけで1000件に満たない。※実際は各自治体の数値を集計できていないらしいが、それでも数千件のようです。日本の検査能力が韓国より下なんてありえないし、また、韓国では保健所で希望者の検体を採取して検査しているのに…日本の保健所ははたらいまわしで、妊婦さんですら検査してもらえないようだ。おそらく保健所も厚生労働省の指示でどうしてよいか分からないのであろう。(bookservice.jp )
男性検疫官は18日には倦怠感を感じていたと話しているが、その時点では検査を受けようとしなかったという。船内で作業した政府の職員で感染があいつぐ現状に、専門家の間で疑問の声が上がるなかで、菅官房長官は25日「検疫官は医師や看護師などの免許を持っていて、感染予防に関する十分な専門知識があるため、原則としてPCR検査の対象にしない」と説明した。(2/25 hazardlab.jp )
要するに、「PCR検査」の信用度が低い上、たとえ「陽性」と判定されれば其れなりの対策をする必要があるが、現在では治療法が全く無いから対策できないのだ。
ソレこそ国民がパニックになるからかなーーーーー?