「新型コロナウイルス」の感染者 は、世界184ケ国・地域で約187万人、死者は11.4万人、各国で「非常事態宣言」!
米国の死者 2.2万人を超えて世界最多(4/13 11時 Yahoo! Japan )
左写真は「マンハッタンのセントラルパークに医療用テントーー!」(JIJI.com)、右写真は「閑散とする渋谷センター街。東京都内では166人が新たに陽性となり、累計感染者は2千人を超えた」(12日午後、渋谷区、JIJI.com)
感染症の専門医は、人口の7割が感染すれば「集団免疫」現象が起こり発生は自然と治まっていくと言う。
今コロナウイルスでは1人の感染者が2-3人に感染を伝搬させると言われている(再生産数2-3)。この流行を終息させるためにもし人口の60-70%の人にコロナウイルスの「免疫力」があれば、1人のひとから1人しか感染者を出すことができないため、やがて流行が終息していくことになる。
ドイツのメルケル首相や、イギリスのジョンソン首相はそのことを念頭に人口の60-70%が感染すると発言していたようだ。ジョンソン首相は国民のある程度が感染すれば流行が終息すると考えており、最初は緩やかな行動制限を求めていた。その後方針を転換して強力な社会封鎖を行うこととしている。(Google; saito-heart.com)
左写真は「英首相官邸は12日、新型コロナウイルスに感染し入院していたジョンソン首相が退院したと発表した。一時の深刻な状況を脱し、回復したもようだ。ただ医療チームの助言があり、すぐには公務に戻らないという。」【ロンドン=共同】(4/12 日本経済新聞)、右写真は「伊北部ミラノ近郊の墓地で、ベルガモから軍用トラックに載せられて運ばれてきた棺」(AP asahi.com)
新検査法に「抗体検査(検査キッド)」は効率が良い!
【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領は10日の記者会見で、新型コロナウイルスへの「免疫」をもっているかを調べる抗体の検査を「とても迅速に承認するつもりだ」と述べ、全米実施を視野に検査の早期導入へ意欲を示した。米国の感染による死者数が「最低10万人とした(政府の)予測を大幅に下回るだろう」とも指摘。「なるべく早く経済を再開させたい」と述べ、抗体検査で免疫があると確認できた人から外出制限を外すなど、経済活動の早期再開をめざす考えをにじませた。(4/11 20時 nikkei.com)
「PCR検査」は、現在ウイルスが体内に存在しているのか(感染しているのか)を調べることができる。これに対して「抗体検査」は、過去に感染したことがあるのかや、現在の感染の状態(感染初期なのか、感染してかた時間が経過しているのか)、ウイルスに抵抗する能力(抗体)をすでに獲得しているのか(人にうつしにくいのか)を調べることができる。
「PCR検査」では、鼻咽頭に綿棒などを入れ、鼻の奥をぬぐった粘液(鼻咽頭ぬぐい液)や気道の奥から排出される痰を検査する(インフルエンザのように鼻の奥から検体を採取する)。鼻咽頭ぬぐい液の採取は専門家(医療従事者)が行う。「検査キット(抗体検査)」は、抗体が血液中に存在するため、血液を採取して検査する。
左絵は「免疫力を高めたい!」(newscast.jp )、右絵は「新型肺炎には信頼度の高い情報で!」(nishinippon co.jp)
「免疫」とは、体内に病原菌や毒素その他の異物が侵入しても、それに抵抗して打ちかつ能力。また、異物と反応する抗体を作って発病をおさえる抵抗力を持つこと。転じて、物事がたび重なるにつれて慣れてしまうこと。
【自然免疫とは】身体の中に細菌やウイルスなどの自分でないものが入ってくると、その侵入者=抗原に対してすぐに対抗する抗体〈自分を守るもの〉をつくり攻撃します。このようにからだが自然に反応する最初の免疫を「自然免疫」といいます。
【獲得免疫とは】同じ種類の「抗原」が二度目に体内に侵入してくると、すでに記憶されている免疫がすぐに反応します。これを「獲得免疫」といいます。これらの「自然免疫」と「獲得免疫」のはたらきをするのが、さまざまな免疫細胞です。免疫細胞は、体内を移動し、抗原を処理しながら、からだを健康な状態に保ってくれています。
左図は「自然免疫のお話」(genome-pharm.jp)、右図は「自然免疫と獲得免疫の役割」(otsuka co.jp)
「集団免疫」とは、ある感染症に対して多くの人が免疫を持っていると、免疫を持たない人に感染が及ばなくなるという考えのことをさす。
韓国での再感染・再陽性?免疫ができないーーー!
中央防疫対策本部のチョン・ウンギョン(鄭銀敬)本部長が行った記者会見で、新型コロナウイルスによる感染症が完治し、隔離が解除された後、再び陽性判定を受けた人が計111人になったと言う。(4/12 Yahoo Japan News)
左写真は「韓国での再感染!」(4/12(日) 21:59配信 Yahoo Japan News)、右写真は「韓国では厳戒態勢のなかで総選挙の期日前投票が進んでいる。」(11日、ソウル市近郊)=ロイター(日本経済新聞より)
クラスタ感染が大量に発生した韓国南東部のテグ(大邱)市などで再陽性の報告が多かった。再陽性の原因がウイルスの「再活性化」なのか、或いは「再感染」なのかの謎を調べている。また、国内の調査結果を世界保健機関(WHO)などにも共有するとしている。再陽性の確認が続ていることを受け、当局は感染者の「自主隔離」解除後の管理を強化する方針である。そのためにはウイルスの排出期間あ最も長い大便を通じて「大便検査」の完治検査を義務化すべきとの意見もある。
現在、韓国の感染者は24時間の間隔で2回のRT-PCR(リアルタイム遺伝子増幅)検査で陰性が出てから隔離解除となる。しかし、体内に微量のウイルスが残る場合、「完治判定」の後も、何らかの原因により再活性化があり得る。また、新型コロナウイルスの感染症が弱かった場合、完全に免疫が出来ない可能性もある。これなら無症状の感染者であるほど、再感染の可能性が高いとの解釈となる。(4/12(日) 21:59配信 Yahoo Japan News)
「新型コロナウイルス」はヒトに感染後、変異ー!
中国政府の調査チームを率いる鍾医師は、国際的な専門家会議に参加して「ウイルスはすでに遺伝子が変異した」と述べ、人間の体内の環境に適応してこれまでより長く生存できるとの認識を示しました。さらに「感染力は強まっていて、致死率はインフルエンザの20倍」との見方を示し、「ワクチン」を早く開発することが何よりも重要だと強調しました。一方、一部で議論される「集団免疫」の考え方については「払う犠牲が大きい」として、否定的な考えを示しました。(4/11 news.TV-asahi.co.jp)
人類の歴史は「ウイルス」との戦いーーー!
「ウイルス」が流行する唯一の目的は「子孫を残すこと」につきます。地上最強の地位に上り詰めた人類にとって、唯一の天敵が病原性の微生物です。約 20 万年前にアフリカで誕生した私たちの祖先は、数多くの病原体と戦いながら地球のすみずみに広がっていきましたが、とくにウイルスは強敵でした。知られないままに、多くの地域集団が全滅させられたことでしょう。人類の歴史は 20 万年ですが、微生物は 40 億年を生き抜いてきた強者です。
「ヒト」と「微生物」の戦いは、まさに「軍拡競争」です。ヒト側がワクチン、新薬などを繰り出せばウイルス側は変幻自在に変異して、せっかく獲得したヒトの免疫をかいくぐり、薬剤に耐性をもつウイルスで攻めてきます。
現在、世界中でウイルスの検査法の開発やワクチンづくりが行われていますが、できあがったころには、ウイルスの方はさらに進化して、ワクチンが効かなくなっているかもしれません。
左写真は「ウイルスが共存している耳が大きく顔が特徴的なキクガシラコウモリで日本にもいる」(kadobun.jp)、右図は「感染症の原因はコウモリ!」(asahi.com)
多くのウイルスは、野生動物、家畜、そして人の体の中に潜んでいます(共存)。たとえばオオコウモリからは 58 種類のウイルスが発見されていて「病原体製造器」といわれています。 全体の数は明らかになっていませんが、既知の脊椎動物 6 万 2000 種がこれぐらいのウイルスをもっていると仮定すると、少なくとも 360 万種ものウイルスがいることになります。
ウイルスは、ありとあらゆる生き物に入り込んで共存しています。近年、ほかのウイルスに感染するウイルスも見つかっています。むろん、人間に悪さをするのはごく一部ですが。(以上 石 浩之、1940年生まれ。東京大学卒業後、朝日新聞入社。96年より東京大学大学院教授、ザンビア特命全権大使などを歴任。主な著書に『感染症の世界史』『地球環境報告』『鉄条網の世界史』ほか多数。kadobun.jp)
我々は自分たちの為に、山荘・リゾート施設・ゴルフ場や高速道路などを建設するに、山の木々を切り倒し(自然破壊)土地開発します。すると其処で生活を営む動物たち(猪・熊・鹿・猿など)が追い出され、里山や村に押しかけてきます。彼らも生存のために必死です。全く 同じことが「ウイルス世界」にも起きているのでしょう。(筆者 弁)