米ファイザーと独ビオンテックのmRNAワクチンは、12月2日に英国で承認され、同11日には米国でも緊急使用許可が出されました。欧州でも年内の承認が見込まれ、バーレーンやカナダ、シンガポールでも承認を取得しました。英国では12月8日から、米国では同14日から接種が始まっています。
米モデルナは11月30日にmRNAワクチンを米国と欧州で申請。米国では12月17日、FDAの諮問委員会が緊急使用許可を支持しました。ロシアは国立ガマレヤ研究所が開発したウイルスベクターワクチン「スプートニクV」を8月に承認し、中国でも年内に国産の不活化ワクチンが承認される見通しです。(Google;answers.ten-havi.com)
アメリカでは12月14日、ファイザーの新型コロナウイルスワクチンの接種が、各地の医療機関などで始まりました。アメリカ政府は、緊急使用の許可が現在審査中のワクチンもあわせ、12月中に4000万回分を国内に供給するとしています。(Google;answers.ten-havi.com)
(Google; weekly-economist.mainichi.jp )
日本のワクチン開発が出遅れた理由は!と言うより、下記に興味深い記事があります。
世界の開発競争の先頭を走る米バイオ企業モデルナ社のmRNAワクチン。モデルナ社は生物学者デリック・ロッシが2010年に創業し、14年からワクチン開発に参入した。新型コロナ禍が発生すると、今年3月半ばにはもう臨床試験を開始していた。
それは、ワクチン開発で「ある機関」から2460万ドルの支援を受けていた。ある機関とは、国防総省傘下の防衛先端技術研究計画局(DARPA)。創業3年目の13年の段階で、mRNAワクチン等の開発でDARPAの補助を受けていた。「mRNAワクチンというのは、軍が関与して開発されてきた『お買い上げ物資』だ。派兵地で感染症が起きたらすぐに兵に接種させる!と言う。」
(上表 Google;tokyo.np.co.jp)(左図Google;nikkei.com)
「ワープ・スピード」を掲げるトランプ政権の支援は桁違いで、モデルナには保健福祉省の生物医学先端研究開発局(BARDA)経由で9億5500万ドルの補助金を出し、1億回分を15億2500万ドルで買い取る契約を結んだ。
米軍は毎年数千万ドルをこうしたバイオ企業にばらまき、平時から多様な様式のワクチンを確保してきた。臨床試験の第1、2段階くらいまで進めておけばよく、いざパンデミック(世界的大流行)が起きたら、種の近い病原体のワクチンを応用して最短で大量生産・投入できる」
確かに、モデルナの創業者ロッシは今春、14年以降、現在までに鳥インフルエンザなど7つの感染症のmRNAワクチンで臨床試験に入っているとメディアの取材に答えている。今回の見事なワクチン供給は、科学者の知性の差というより国家の安全保障投資の差なのだ。(以上 newsweekjapan.jp 20,11/17 広野真嗣「世界のコロナワクチン開発競争で日本が負けた理由!」