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ユダヤ人の人口と世界分布

更新日:

今回の「ユダヤ人の人口と世界分布」の掲載は、大変な長文(資料)になりました。余り 興味のない方やお忙しい方は、表・グラフだけでも理解できると思います。興味のある方には、最後までお付き合い願います。


過去2000年 ユダヤ人は領土・国がなく各国に離散(デアスポラ)していました。第二次世界大戦で、米国のユダヤ人からの戦争資金供与と米国の連合軍参戦に尽力する見返り?に英国が委託統治してたパレスチナを分割して、「イスラエル移住区」を得ました(英国の「三枚舌外交」)。1948年 そのユダヤ人の国が「イスラエル共和国」です。

右表で1939〜1945年ナチスの虐殺(ホロコースト)で約600万人が死亡しているのが分かります。

ユダヤ人がどの国に居住しているかを調べると2010年のデータ(下の図)で、ユダヤ人総人口1,358万人のうちイスラエルに570.4万人米国に527.5万人と合わせて81%はこの2国に集中していることが分かる。(写真は「移住を奨励している、ベン=シオン・ネタニヤフ首相、Google; trt.net.tr)

その他では、これら2国の10分の1以下の規模であるが、フランスの48.4万人、カナダの37.5万人と続いている。

各国人口に占めるユダヤ人の比率としては、イスラエルの74.81%はイスラエルがそもそもユダヤ人の母国として設立されたことから例外的に高いが、それ以外では、米国が1.71%、カナダが1.10%、フランスが0.75%、ハンガリーが0.49%、オーストラリアが0.48%、英国が0.47%、アルゼンチンが0.45%と続いている。

注)2020年7月現在のイスラエルの人口は、各国からに移住で923万人です

米国のユダヤ人は人口比以上に大きい政治的、経済的な影響力を有しているが、近年、米国ユダヤ社会の中で、イスラエル政府の利益を代弁する保守的勢力とイスラエル政府に批判的な若者を中心とするリベラル勢力との間に亀裂が広がっているという(巻末コラム参照)。

現在のユダヤ人人口の分布は歴史的な経緯をもっている。以下に参考図としてユダヤ人人口の地域別構成の推移を掲げた。

イスラエル建国以前の1900年段階ではユダヤ人人口の多い地域は、多い順に旧ソ連、東欧・バルカン諸国、西欧であった。

ロシアにおけるポグロム(ユダヤ人に対する集団暴力行為)が1881‐84年、1903‐06年、1917‐21年と3波にわたって多発した。このため、推移図では1939年にかけて旧ソ連のユダヤ人人口は減少し、代わって北米や東欧・バルカン諸国が増えている。

その後、ナチスがドイツの政権を握り、侵攻先の東欧地域でユダヤ人の大量虐殺(ホロコースト)を行ったため、ユダヤ人全体の人口は500万人以上の減少を見ている(コラム参照)。この結果、地域別には東欧・バルカン諸国のユダヤ人人口が急減した。

戦後の大きな動きはイスラエル共和国(1948年成立)への旧ソ連・東欧・北アフリカなどからの移住が拡大した点である。戦後、ユダヤ人の総人口は増加しているが、なお、ナチスの虐殺前の1600万人以上の水準には回復していない。なおユダヤ人の出生率はイスラエルにおいては他国居住のユダヤ人と比較してかなり高くなっている(図録1025参照)。

ヨーロッパでフランスのユダヤ人がもっとも多い理由は、フランス革命で世界に先駆けてユダヤ人に市民として生きる権が与えられ、「その結果1808年には、唯一の公認ユダヤ人団体として長老会(コンシストワール・イスラエリット)が設立。(中略)そして1860年、こうして「解放」されたフランスのユダヤ人が中心となって世界ユダヤ教連盟がパリで結成され、フランス外のユダヤ人たちの支援にまで乗り出す」(清岡2012)という経緯があるからである。ここでイスラエリットとはユダヤ教徒であることを私生活に限定し、フランス社会に同化していったユダヤ人のことをさす。こうしてドイツ・東欧系のアシュケナジム・ユダヤ人でもフランスに移住したものが多い。そのうえ戦後にはマグレブ地域(アルジェリア、モロッコ、チュニジアといった旧仏領北アフリカのフランス語圏)からセファルディム系のユダヤ人も多くフランスへ移住した。パリのユダヤ人街としてはマレ地区(3区・4区)が有名であり、ドイツ系ユダヤ人のアドルフ・ダスラーが創業者であるアディダスのアンテナ・ショップもここに立地している。

フランスにおける最近のユダヤ人の動きとしては、右図のように、フランスを脱出してイスラエル移住するユダヤ人が増加している点が目立っている(東京新聞2015.1.27)。これは、フランス国内の反ユダヤ主義の高まりに加え、2014年7~8月にイスラエルとパレスチナ武装勢力との戦闘でパレスチナ側にはイスラエルより二桁多い2000人以上の死者が出たことがこの動きをさらに加速させ、ユダヤ人襲撃事件などを増加させたためと見られる。イスラム過激派による連続テロ事件として2015年1月9日にパリで発生したユダヤ系スーパー立てこもり事件も同一線上の動きともとらえられる。「仏政府はユダヤ関連施設への新たな襲撃を警戒。事件後、全国の学校や教会に兵士ら計4700人を配備した。(中略)危機感を募らせるバルス首相は今月13日の国会演説で「反ユダヤ主義の復活は民主主義の危機だ。ユダヤ人のいないフランスはフランスではない」と強い口調で訴えた」(同上)という。その後、2月14~15日にもデンマークの首都コペンハーゲンでも「表現の自由」をめぐる討論会会場とユダヤ教礼拝所(シナゴーグ)が銃撃され二人が死亡するという連続テロ事件が起こった。

ここでもユダヤ人が標的とされたことから、「欧州のユダヤ人社会に再び同様が広がる中、イスラエルのネタニヤフ首相は、欧州からイスラエルへの移民を呼び掛け、多文化を重視してきた欧州の分断に懸念が高まっている」と報じられている(東京新聞2015.2.17)。「デンマーク国内のユダヤ教徒は約6400人で、人口の0.1%。フランスの0.7%、英国の0.4%と比べると高くないが、歴史的にユダヤ人への寛容が重視されてきた。ナチス支配下にあった戦時中、ナチスによるユダヤ人迫害に唯一、国家規模で抵抗。自国にいたユダヤ人数千人をかくまい、中立国のスウェーデンに海路で送り込んで助けている。(中略)16日に記者会見したトーニングシュミット首相は「ユダヤ人は私たちの社会の強固な構成員だ。国内のユダヤ人社会を守るためあらゆる手段を尽くす」と強調した」(同上)。(上の写真は「仏各地で「反ユダヤ主義」抗議デモ ユダヤ人への憎悪犯罪増bbc.com)

最後に、ヨーロッパの国民の対ユダヤ人観についての意識調査結果を掲げた。反ユダヤ感情は、英国、フランス、ドイツといった主要国では小さいが、イタリア、ギリシャといった南欧、あるいはポーランド、ハンガリーといった東欧では、相対的に大きいことが分る。世界で3番目にユダヤ人の多いフランスでは、親ユダヤが85%を占めており、ユダヤ人にとって暮らしやすいことがうかがわれる。参考までに対イスラム観についての同様の意識調査結果も掲げておいた(図録9030参照)。イスラムやロマ(ジプシー)と比較するとユダヤ人の評判はよい(対ロマ観については図録8596)。イスラム過激派のユダヤ人襲撃にはイスラム系住民の不公平だとの感覚に訴えている可能性もある。もっともこの調査は2014年7~8月のイスラエルによるパレスチナ攻撃後だが状況は変化していない。

 

コラム】米国ユダヤ人社会をめぐる亀裂

米国ユダヤ人社会

米国在住のユダヤ人は、総人口(約3億人)の約2%を占める。一方、米議会のユダヤ系議員は全議席の約5%。政財界の有力者も多く、昨年の米誌長者番付では、トップ50人のうち2割がユダヤ系だった。政治参加の意識の強さから、有権者登録、投票率ともに高いことで知られる。伝統的に民主党支持者が多く、2008、12年の米大統領選では、米ユダヤ人有権者の7~8割が同党のオバマ大統領に投票した(毎日新聞2016年7月10日)。

米国のユダヤ社会は囲い記事のように米国社会で大きな影響力をもつ勢力であるが、立山良司氏によれば、近年、「二重の亀裂」が進行中であり、それが、主要政党で本格的な指名争いした初のユダヤ系候補のバーニー・サンダーズ氏が、イスラエルの占領政策や米国のイスラエル寄りの姿勢を批判しながら善戦する結果を生じさせたと指摘している(毎日新聞2016年7月10日)(写真は「イスラエルの「嘆きの壁」で神妙に祈ったトランプ米大統領。ユダヤ教とトランプ家の浅からぬ関係とは何なのか。」toyokeizai.net)。
二重の亀裂とは、ひとつに、米国ユダヤ人の多くがリベラルで人権を重視するのに対して、イスラエルのユダヤ人社会がますます右傾化し、占領を当然視しパレスチナ問題の解決にも消極的であるという亀裂であり、もうひとつは、米国ユダヤ人社会内部で、若者を中心にイスラエル政府への批判が高まり、若者が支持する「Jストリート」のような新しいロビー組織が登場しているのに対して、米国イスラエル公共問題委員会(AIPAC)などのイスラエル・ロビー派がイスラエル政府の行動に無批判な支持を与えている亀裂である。
こうしたユダヤ社会の亀裂が、イラン核開発合意にAIPACが激しいロビー活動を通して断固反対したのに合意が成立しAIPACの歴史的敗北という結果にむすびついたとされる。

【コラム】ユダヤ人の区分

古代パレスチナを去って離散(ディアスポラ)したユダヤ人は移住先によってアシュケナジム(ドイツ・東欧系)、セファルディム(スペイン系)、ミズラヒム(アジア系)に大別される。これらの特徴は平凡社の世界大百科事典やマイペディアによると以下の通りである。
1)アシュケナジム
イディッシュ語を使用するドイツ系ユダヤ人であり、イベリア半島のセファルディムとともに中世以降のユダヤ人世界を2分した。この2分は,今日のイスラエルで首席ラビ職が2人おかれていることに象徴される。その宗教態度は根本主義的・厳格主義的傾向を示す。

ラビは宗教的指導者ではあるが、昨今ニュースなどで「ユダヤ教の宗教的指導者の…」と言われているように中央集権的な強い政治的影響力を持つわけではなく、地域で行われる宗教的な行事をとり仕切るなど、どちらかといえば日本の神社の神主や寺の住職に近い。 また旧約聖書の研究をするなど、中世キリスト教の神学者にも似ている。 古代から中世はラビは他の生業を持つものとされていたが、16世紀以降、ラビの専門的な職業化が進む。」(Wikipedia)

15~16世紀から西欧から東欧へ移住。その後、東欧・ロシアで繰り返されたユダヤ人へのポグロム(集団虐殺)により西欧、米国、オーストラリア、南アなどへ移住が拡散した。
シオニズム運動の推進役をつとめ多くがイスラエルに移民した。同国ではセファルディムと比較して教育・文化水準が高く指導的な役割を担っているとされる。

2)セファルディム
スペイン・ポルトガルに移住したユダヤ人。ラディノ語を話す。アラブ・イスラム文化にも同化。
1492年の非改宗ユダヤ人追放令により15~20万人が北アフリカ、イタリア、オスマン帝国に移住。テッサロニケがセファルディムの中心地となる。
改宗「隠れ」ユダヤ人(コルベルソまたはマラーノ)は16世紀にオランダ他へ移住。
第2次世界大戦前にはユダヤ人1650万人のうち150万人以下と少数派だったがナチスによる虐殺(ヨーロッパ全域で510万~650万人が殺害されたいわゆるホロコースト)でアシュケナジムが主たる対象となったのでその後シェアは拡大。社会的にはアシュケナジムと比較して下層にある。

3)ミズラヒム
セファルディムという言葉でアシュケナジム以外のユダヤ人を広く指す場合もあり、その場合は、その中でイスラム圏に居住した中東・アフリカ系をミズラヒムとして区分することがある。

(以上 Google; honkawa2.sakura.ne.jp)


上記 資料を読むと「イスラエル共和国」は、2000年間 デスポラしてた民族が言語も異なってしまった民族が、建国70年経た現在「COVID-19」用ワクチン接種率が他国より群を抜けて多いのはーー怖い国ですねー!未だ未だ続く「ユダヤ人のテーマ」です。「オーガニック野菜畑」は休業中!何もコロナ禍の緊急事態宣言だからではないですよーーーー。

次回は「最強の商人 ユダヤ人」

 

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