皆さん 「DDT」って知っていますか? 又「残留農薬」って聞いたことはありませんか?
日本の農薬の変遷を調べてみました。
1938年「DDT」の出現が農薬史上最も重要な発見? ヨーロッパでは、絨毯や衣服が虫に食べられるのを防ぐのに合成染料が役に立つことが知られていました。その事実を基に、より強い防虫効果を持った化合物を探す課程で、ガイギー社のミュラー氏は「DDT」に殺虫活性があることを発見しました。さっそく、研究プロジェクトが組まれ、農業用、防疫用に有用であることが確認され実用化されました。これは、人間が大量に合成可能な有機化合物を、殺虫剤として実用化した最初の例で、その後の農薬は全てここからスタートしたといっても良いでしょう。
「DDT(ディー・ディー・ティー)」とはdichlorodiphenyltrichloroethaneの略であり、かつて使われていた有機塩素系の殺虫剤、農薬である。 日本では1971年(昭和46年)5月に農薬登録が失効した。体験した人もかなり少なくなったとは思いますが、日本では終戦後、GHQの統治のもとで発疹チフス(シラミが媒介)の撲滅のため、身体に真っ白になるほど農薬(殺虫剤)をかけてまわられました。その農薬が「DDT」です。この時期に残留農薬検査を行えば、多くのものから検出されたと思われます。(Wikipedia;SHOKUKANKEN)
ガイギー社は永世中立国であるスイスにあったことから、当時険悪な関係であった英米と日独の両方に「DDT」を売り込みましたが、その重要性に気がついたのは英米側だけでした。その結果、戦場で「DDT」を用いた英米軍にくらべて、日本軍は多くのマラリア感染者を出し、太平洋戦線での敗退の原因の一つになったといわれています。ミュラー氏はこの功績により1948年にノーベル賞を受けています。(Wikipedia ; 農薬の歴史、農薬ネット)
「現代農薬( 有機農薬)」というのは、有機化学的手法で人工的に合成された農薬、ということですが、読者の方にはピンと来ないかもしれません。現在の農薬の9割は「有機農薬」と考えればいいでしょう。「DDT」に刺激され各国で殺虫剤の研究がはじまり、「BHC」が1941年頃にフランスで、「パラチオン」が1944年頃ドイツで、「ディルドリン」がアメリカでそれぞれ発明されました。いずれも高い殺虫効果があり、またたく間に先進国を中心に世界へ広がっていきました。(以上 Wikipedia ;農薬の歴史、農薬ネット)
日本では、戦後1,000万人が餓死すると言われるほど、深刻な食料不足に陥りましたが「DDT」を皮切りに、BHC、パラチオン、2,4-PAなど多くの化学農薬が導入され、食料不足を克服するのに、「農薬」は「化学肥料」とともに大きな役割を果たしました。その後も、新しい薬剤が次々に導入され、農薬は食料の安定生産や農作業の省力化に多大な貢献をしてきました。
私は大掃除の時に必ず自宅の畳の下に真っ白な粉「DDT」を振り撒き、「ノミ・シラミ」を予防したのをよく覚えています。
欧米諸国でも、農業生産性の向上を目的に、農薬は目覚ましく普及し、使用量も著しく増加しました。しかし、1962年(昭和37年)、アメリカの海洋生物学者、レイチェル・カーソンの「Silent Spring(沈黙の春)」が刊行され、「農薬による環境汚染問題」に警鐘が鳴らされました。それ以後、農薬の毒性、残留性や使用法などについて検討が加えられ、見直しが行なわれました。
下記表は、高野三郎 著 ( 1986年)「農薬の歴史的変遷について」 より抜粋
農薬取締法大改正と使用禁止農薬の拡大ーーーー1971年(昭和46年)
米国に遅れること9年、日本に於いても徐々に高まっていた農薬の毒性に対する関心と、明らかになってきた自然への影響などを考慮して、農薬を登録する際に各種毒性試験や自然界への残留試験などを義務づけた法律改正が1971年に行われました。現在ではさらに多くの試験項目が追加されていますが、基本的にはこの改正が「近代農薬」から「現代農薬」への脱皮のきっかけになりました。この年(昭和46年)には「DDT・水銀剤・BHC・245T」などそれまで中心的役割を果たした農薬が使用禁止となり消えていきました。これは、その代替となる新型剤が出てきたこととも関係しており、農薬研究の発展が法律改正を可能にしたとも言えます。(Wikipedia ;農薬ネット)
残留農薬とは
「農薬」は病害虫や雑草などの防除、作物の生理機能の抑制などを目的として農作物に散布されますが、目的とした作用を発揮した後、ただちに消失するわけではありません。このため作物に付着した農薬が収穫された農作物に残り、これが人の口に入ったり、農薬が残っている農作物が家畜の飼料として利用され、ミルクや食肉を通して人の口に入ることも考えられます。このように農薬を使用した結果、作物などに残った農薬を「残留農薬」と言います。
毒性・残留試験などに基づいて各農薬・農産物ごとに許される「最大残留濃度」が決められ、これをクリアするように農薬の使用法が定められた上で登録され使用が可能になる。残留農薬基準については、2006年5月より「残留農薬等に関するポジティブリスト制度」がスタートし、従来よりも残留農薬に対する規制が強化された。
食品に対する残留農薬は食品及び農薬ごとに一日摂取許容量(ADI)を基準に残留基準が定められており、基準を超えた農薬が検出された場合は流通が禁止される。
この「ADI設定」の考え方は国際的に共通していますが、食品ごとの基準については、各国がそれぞれの国の事情に基づいて定めています。例えば、残留農薬の基準を個別に比較した場合、日本と諸外国との気候風土(高温多湿等)や害虫の種類の違いなどにより、農薬の使用方法や検査する部位が異なる(玄米と 籾米など)ことなどから、基準値が異なる場合があります。
「農薬」は「農薬取締法」により作物ごとに使用時期、使用回数、使用量が定められていますが、例えば使用時期に『収穫○○日前まで』といった制限をつけるのは、このような農薬の分解・消失の現象に従って、収穫時に残留が残留基準値以下になるようにするためです(図2参照 Wikipedia;農薬工業会)
「環境保護団体(CNN)」が行った果物と野菜の「残留農薬調査」で、最も残留量が多い農産物として、前年までに続いて今年も「イチゴ」が筆頭でした。
非営利の環境保護団体、環境ワーキンググループ(EWG)は2004年以来毎年、消費量の多い果物と野菜47品目の「残留農薬」を調べ、ランキングをまとめている。農薬の成分には、殺虫剤や除草剤、防かび剤、殺鼠(さっそ)剤といったさまざまな化学物質が含まれる。
「残留農薬」が多いワースト12品目の今年のランキングは、イチゴ・ジャガイモ・パプリカ・ピーマンの順だった。この12品目はいずれも、他の野菜や果物に比べて高い値の「残留農薬」が検出された。EWGによれば、「残留農薬」は非オーガニックの農産物サンプルのうち、ほぼ70%から検出されたという。
「イチゴ」場合、1つのサンプルから20種類もの殺虫剤が検出されたという。イチゴとホウレンソウ、モモ、ネクタリン、サクランボ、リンゴは、サンプルの98%以上で、少なくとも1種類の農薬が残留していた。平均すると「ホウレンソウ」の残留農薬は他の農産物に比べて1.8倍に上った( Wikipedia; CNN.co)。
「日本のイチゴ」が台湾で輸入禁止になった件は、日本では生産に許可されているピメトロジンという農薬が原因でした。日本での(イチゴにおける)残留農薬基準は2.00ppmで、台湾のそれが0.01ppmだから「日本の基準は台湾の基準の200倍」ということになり、日本は農薬天国!みたいな論調であったらしい。実際には、台湾に輸出したイチゴから検出されたピメトロジンは0.05ppmだったという報告が残っている(日本では「残留農薬基準以内」だが、台湾では「残留農薬基準オーバー」であることには変わりはない!普通に食べて健康を害するような量ではないがーーー以上 Wikipedia; CNN.co)。
皆さん 各国によって野菜の「残留農薬の基準値」が違うのはおかしくないかい!
その理由はその国の気候・環境が異なるからだ!と言うーーー。
これは消費者より生産者を守るための理屈でしょうーーー!
下記は、あるブログから抜粋しました。
スーパーと言うよりも専門のプロ農家が作った農産物なら
有機JASとか特定栽培農産物をうたっていない限り
市場に出されている物なら全て農薬はたっぷり使われているよ。
だって使わないと葉物なんかスケルトン(茎だけ)になってしまうくらい
虫にたべられちゃうからね。
あと除草剤もね。
だってテレビでみてもわかると思うけど産地で広大な農地でやっている
プロの農家の畑って草殆ど生えていないでしょ?
その反面、市場に出さないような片手間の野菜(つまり農家の家庭菜園)は
草まみれっていうのは産地の農地みればわかると思います。
家庭菜園すればわかるけどあり得ない光景ですしね。(Wikipedia;chiebukuro.yahoo)